引用 P135
世間の人々が想像する以上に、医療というものは、かなり未確定な知識の上に成り立っているものなのである。
しかもそこに経済的な要因が絡み合う。たとえば、高コレステロール血症の治療開始値が少し下がるだけでも、日本だけで対象患者が何百万人と増えることになる。これは高コレステロール治療薬のマーケットが何千億円と拡大することを意味する。このような背景を考えれば、製薬会社が主導する病気の啓蒙活動において、中立的な情報を発信することがどんなに難しいか、理解していただけるのではないかと思う。
うつ病の啓発活動サイトに「欧米ではうつ病は薬によって治すという認識が社会に浸透しています」と記載する製薬会社はあっても、「英国では軽症うつ病に対して最初から抗うつ剤を処方することは勧めていません」と記載するような製薬会社はないだろう。
私コレステロール高くて、薬を勧められているんですよ。でも飲みたくなくて。ただ抗コレステロールは薬の売上1位で年間2000億円前後らしく、その薬を決定する厚労省のお役人さんやお医者さんとの癒着も以前から言われているし、研究の寄付金も製薬会社から貰っていたら、その製薬会社に都合の悪い論文なんて書けないですよね。
この本では「なぜこんなにうつ病が多いのか」というテーマで、病気を作ってしまっているということを主張しています。
もちろん、これはあくまでも一方の見方であって、厚生労働省の決定が正しいという見方もありますよね。2000億ですからね、大きい数字。これがコレステロールの基準を緩めたら、患者数が減ってしまうのです。減らしたくない利害関係者は多いですよね。
ただ、今回の原発報道を見ていても、新聞テレビとネットでは、情報に開きを感じますし、国の意向に沿って報道する姿勢が見えたので、こういった懐疑的な見方も必要だと思っています。

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いつもありがとう(・∀・)
なぜうつ病の人が増えたのか 冨高辰一郎 この本の評価:★★★★☆ オススメの理由:テレビ新聞などの既存メディアでは語られない「放置しても治る」などの情報がたくさんで「うつ病」や「精神安定剤」について知ることができます。 オススメの対象者:うつ病・精神安定剤などについて知りたい方 |
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