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努力的読書日記 本好き人生37年
ほぼ1万冊を読んだ本好きが書く「引用&感想」

騎士道と武士道とアメリカ

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引用 P190

 日露戦争でのステッセルと乃木の話は有名だが、日清戦争においてもこれに類するすばらしい話がある。北洋艦隊の敵将丁汝昌(ていじょしょう)が戦い破れて自決したときのことだ。部下たちは彼の死体を母国へ運びたいということで、ジャンク(中国の帆船)に乗せて運んでいこうとした。このとき、勝者たる日本軍はどうしたか。

 敗れたとはいえ敵軍の海軍提督が、ジャンクのようなボロ船で帰還するのはよくない。ちゃんと軍艦に乗せて運んでいきなさいと言って、軍艦を使わせてきちんと送り帰している。相手に対して礼を尽くすことを忘れてはいなかったのだ。

 このように日清・日露の頃までは、日本人にはまだ武人の伝統が脈々と生きていたのである。戦う者は、武士は相身互いだということだとか、あるいは、殺戮の場にあってもどのようにしたら美しく生きられるか、あるいは死ねるかといったことを絶えず意識していた。だからこそ敵を辱めないという美しい行為が自然とできたのである。

 この敵を辱めないという行為は、西洋の騎士道精神にも通じるものである。ヨーロッパを中心とした戦いにおいては、この騎士道精神は宗教改革の戦いの後、第一次世界大戦までは立派に存在した。

 ところが、これをまったくなくしてしまったのが、第二次大戦でのアメリカである。アメリカの戦い方の特徴は、戦いをいつも宗教戦争にしてしまうことだ。つまり、敵を悪魔、悪としてしまうということだ。アメリカには騎士道の伝統がないから、このようなことになってしまうのだが、敵を悪としか見なかったがために、第二次大戦はいくつかの悲劇を生んでしまったのである。




 すべて宗教戦争。相手は悪という考え方、確かにいつもそんな感じです。なるほどこのように書いてもらえると、歴史知らずな私にもちょっと理解ができます。さすが渡部昇一さん、知的。(私に言われたくはないでしょうけど)

 美しく生きるというのは、きっと私たちの生活、人生においても重要なことなんだと思います。現代人道、職人道、親道、子ども道、上司道、部下道、新人道。

 柔道、剣道、茶道、華道、こういった「道」がつくことには、すべて型があって、その型には理由がある。だから美しいのだと思います。

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自分の品格 渡部昇一
この本の評価:★★★★☆
オススメの理由:帯によれば「この本は即答します!いい人生の築き方!」かっこいい日本人とはこういう人達か・・・と勉強になります。でもトピックがたくさんあるので、読みやすいです。
オススメの対象者:小手先のハウツー本ではなくて、もう少し深い話を簡単に読みたい人。
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テーマ:考えさせられる本 - ジャンル:本・雑誌

コメント

ある本がすごい気になっていて、ポチするかどうか考えていたんですけど、マツオカさんの記事を読んでポチしちゃいました。
『スラムダンク武士道』
最近電子書籍ばっかりだったから現物は久しぶり。重さを感じながら読んでみます(^^;
[2011/09/10 19:45] URL | yamakoshi #- [ 編集 ]
先日、高校の時の茶道の先生のご自宅でお茶をごちそうになったのですが、この年で「このようにお箸を使うと美しいですよ」「形が大事なのではなくて気持ちが大事」などと教わり、先生はずっと先生なんだなぁって嬉しくなりました。

茶道もとっても素晴らしいです。もちろんお菓子が一番素晴らしいのですが(笑)
[2011/09/11 19:32] URL | 松岡薫 #- [ 編集 ]

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yossy

Author:yossy
千葉市在住の30代です。子供の頃から読書が好きで好きで好きで好きで、無人島に行くなら書店を持っていきたいです。

幼少期の読み聞かせから、童話、名作、コミック、ビジネス書、フィクション、月刊誌、オヤジ系雑誌まで何でも読む活字中毒です。本がないと眠れません。

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